ユウゼン悠然と

5月4日

今日はダイビング最終日、相変わらず風は吹いている。

1本目 西島(大岩)

珊瑚礁を抜けるとそこは砂地になっている。そこでSUNが 白っぽいテンスの仲間を見つけて僕を呼ぶ。
ん?、手にあるカメラは24mm周りを確認して人がいないのを確認すると 猛ダッシュしてシャッターを切る。

このポイントはホウセキキントキ、アカヒメジ、ヨスジフエダイ等が群れている。
ポイントをひとまわりして、船の近くに戻ってくると、いつものように解散、 師匠はマスクの調子が悪いらしく先にエキジットしてしまった。 僕らはセミエビと遊んだりしている。皆も次々にエキジットしていく。
僕達を見つけたガイド(頭領)さんが手招きをする。僕もエアーがなくなって来たので そろそろ上がろうと思っていたところだったが近づいてみる。

珍しいスズメダイがいるらしいが逃げてしまったらしい。 その後周りを見回した頭領は、また、僕を誘ってどこかに向かった。
そこにいたのはリージェントクロミス。とても珍しく、ヒメスズメダイに似ているがちょっとちがうらしく 日本にはいないらしい、え?じゃなんでここにいるの?それはナゾのままである。
しかも写真がない。手に持っていた鉄の固まりは24mm、1枚でもシャッターを切っておけば良かったが エアーが少なくて、ちょっとあせっていたせいもあるが、それをする気も起きなかった。
今思うととても悔しい。

周りを見ると、頭領と僕達しか残っていなかった、頭領がエキジットの合図を出す。
船の上で聞くと、あのテンスは新種でまだ、名前すら付いていないらしい。

1本目が終わり船を移動する。
どこだかの磯に船を付ける、今晩の打ち上げのための食材を取りに行くのだという。僕も行こうと思ったが 次のダイビングへ向けて体力を温存しておくために、ここはぐっとこらえた。

僕らは見てしまった、頭領が岩影で何かを口に頬張るのを、戻ってきた頭領を問いただしてみると、 あら、ばれてたと言うような笑みを見せていた。そして、そのまま昼食に。

2本目 人丸島

1本目の失敗をふまえて頭領と打ち合わせをする。
100mmにしようかとも考えたが、ユウゼン玉が期待できるということで、 24mmのままで行くことに決定。

エントリしてすぐ、岩の穴の周りにユウゼンが群れを作っていた。
しかし、岩の周りに群れているため玉状になってなく、ちょっと残念。
後から聞いたが、頭領が数えたら25匹はいたという。 あまり大きな群れでなかったが、ユウゼンの群れを見れて良かったと思う。 でもいつか、玉になったユウゼンをみてみたいものだ。

ダイビングをそろそろ終わりというころ、頭領が砂に埋もれたふくらみを発見。 最初はカメが砂にうもれて休んでいるのかと思ったらしいが、良く見るとふくらみは 丸くはなくすこし角張った感じで、周りこんで見てみると、二つの目が確認できる。 さらによく観察すると、周りにうっすら丸い輪郭がみえる。

エイだ!

かなりでかい、2mはあるだろうか。 そのうち皆で取り囲んで観察。目は確実にこちらをう伺っている様子。
自分はまだ気付かれていないと思っているのだろう、じっとしたままだ。 頭領が手を入れてみる。
それにはさすがにびっくりしたのか、あわてて逃げて行った。 泳ぎ出したエイをみてあらためてでかいと思った。

今日も2本が終わり、港に帰る。

今晩が、今回の小笠原の最後の晩、今晩は頭領の所の打ち上げに誘われている。
実は頭領の所は、民宿もやっていて、お客さんのほとんどがその民宿に泊まっている。
名前は「シートピア」今回、取れなかった宿の一つだ。

シャワーをあびて「シートピア」に向かった。
民宿に着いてみると、裏庭がなにやら賑やかになっている。 除いてみると、打ち上げの準備はしっかり整っている。

今回アシスタントそしてくれたマッチもアルミ箔で包んだ焼き物と格闘していた。
シートピアに泊っていた人たちも次々に集まり出した。

ふと席に着いて周りを見回すと、みな持っている酒の種類が違うのに気づく。
いろんな種類があるというよりか、みな持ちよったという感じである。 シートピアのママに聞いてみる「え?言ってなかったっけ」といわれてしまった。
またしても聞いてないよである。慌てて買い出しに走る。

何とか落ち着いて乾杯!!

さっそく、今朝採っていた貝も出てきた。 それから、ここでもカメの料理が出てきた。もう、慣れたもんである。 マッチが格闘していた、アルミ箔に包んだ焼き物も出来上がったみたいだ。

そうこうしながら、話をしてみると、民宿シートピアが取れなかった理由が判明。
ここに泊っている人は全員が常連さんなのだ、しかも普通の常連さんではなく、 毎年来てしまうような、頭領が思い出を語れちゃうような、常連さんばかりだった。

そこで、師匠がなぜ師匠なのかの話が出る。カヤックの師匠なのだが、その話をすると、 宿にいた何人かがカヤックに興味を示す、いきなりメールアドレスの交換会が始まってしまった。
その後どうですか師匠?

実はSUNが5年前に来たときは、ここシートピアに泊っていたのである。
その時は、サービスは別だったのだが、会が終わった後、その時の写真を頭領に見せる。 懐かしがってはいたが、覚えてないらしい。ここに泊っている人たちにはかなわないと思った。
最後にまた、5年前のようにみんなで写真を撮った。
(しかし、セルフで撮ったその写真は位置がずれてしまい使い物にならなかった・・・。)

シートピア

そのあと、宿の人たちとも、記念写真を撮って、僕らは自分の宿に戻ることにした。

8月3日 <8月4日> 8月5日

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