亀センターとカヤックと

5月4日

朝、目を覚ます。
師匠は、今日はシーカヤックをするために草々に出ていってしまった。
僕らは、のんびりと起き出すと、昨日干しっぱなしにしていた、器材を片づける。
師匠はすでに片づけは終わっているようだ。

僕らは今日は、カメセンターに行くことになっている。
大きな荷物は宅急便で送ってしまった。 船に預けたら1100円、家まで送ってしまっても1500円ぐらいで行ってしまう。
もちろん住んでいる場所にもよると思うのだが、 23区内の僕らはそれぐらいの値段で行ってしまうのである。
小さな荷物も、昨晩のシートピアの玄関に置かせてもらった(実は師匠が行ったシーカヤックはここで やっているのだ、それを口実に置かせてもらってしまった。)

身軽になったので行動開始

去年、お世話になった民宿「美津」に併設されている「美津ストア」に去年同様 島寿司を予約しておく。

そのまま道をそれて歩いていく。途中去年お世話になった。パパスのお店を抜けて更に歩いていく。
いったいどこまで歩いたらつくのだろうと思うぐらいどこまでも歩いていく。
40分は歩いただろうか、ようやく看板が見える。そこを入っていくと、いきなり工業地帯のような 感じになってしまう。去年はこっちにこなかったので、初めての経験だ。
小笠原にも、こんな所があるのかと驚いてしまった。

そこを抜けると、茂みの先にカメセンターの建物が見えてくる。
正確には「海洋センター」だがかめがたくさんいるのでカメセンターである。
中に入る。若いお姉さんが、カメの泣き声のテープを回しながら一人さびしく受付をしていた。
そこで入場料を払って中に入る。入場料は500円だ。

中に入るとちょっとしたお土産のコーナーの後、パネルと剥製で小笠原の自然についての展示がしてある。
ここは、東洋のガラパゴスと呼ばれるだけあって、過去一度も陸と地続きになったことが無い。
そのため、たくさんの固有種が生息している。小笠原何とかという名前の生き物もたくさんいる。
その中にメグロというめずらしい鳥もいるらしい。
メジロは聞いたことがあるがメグロは始めて聞いた。

オサアガメ その展示を過ぎると、今度は海洋生物がパネルと標本で展示してあった。
そこをすぎると、ついに姿を現しましたオサガメです。
僕はこれを見たいがためにここまで来たと言ってもいいぐらい、 見たかった(拝んでおきたかった)カメです。
海の中ではまず見ることができないであろうというぐらい貴重なカメなのです。
今ではあのジンベイザメでさえ、見れるところに行けばかなりの確立で 見ることができます。

このオサガメは、爬虫類の中では一番重くなる種類で ここに展示してある物でさえ500キロはあるそうです。
(剥製になってるので実際はないと思うが) で、最高記録は何と900キロだそうです。
それに、遊泳能力もすごく、潜水能力もすぐれているらしい。
潜水能力はクジラと張るらしい。

こんな物に水中で出くわしたら、と想像すると鳥肌が立つ。

オサガメをたっぷり拝んだ後、イルカ、クジラ関係の展示を抜け外に出る。
外に出ると、大きな水槽が二つ並んでいる。そこには、大きなウミガメが2匹ずつ 泳いでいた。あっちに行ったりこっちに行ったりと泳いでいたので、 いっしょに写真を撮ろうと思うがちょうどファインダーに入る手前で 折り返していってしまう。わざとなのか偶然なのか・・・。

そこを抜けて更に奥に行くと、なぜかそこに戦争の傷痕という展示がしてあった。
ここ、小笠原はご存知の通り第二次世界大戦の激戦区だったのだ。
今でも山の奥の方に行くといろいろと出てくるのだろう。

子亀達 そこを抜けて行くと、カメの養殖場がある。 ちっちゃいカメや中っくらいのカメがたくさんいた。

SUNがふと、カメの首の所を触って悲鳴を上げる。
思ったより柔らかくて、びっくりしたらしい。
試しに僕も触ってみる、ヒィー!、確かに柔らかい、柔らかいというか存在が無いような感覚 皆さんもここを訪れた時はあまりカメをいじめないようにしてネ。
(別に僕らがいじめたというわけではなくて、みんなでよってたかって、 カメの首筋を触ったりしたら可哀相かなって)

カメラをセルフモードにして、記念撮影、カメが集まっている反対側にカメラをセットして 集まっている方で写真を撮る作戦、
しかし、セルフが作動して、シャッターが切れるまでに カメたちは僕たちから逃げるようにカメラのある方に、シャッターが切れるころには 僕らと水しか映っていない・・・。

カメセンターを後にする。またあの道のりを帰るのかと思うと、ちょっと考えてしまうが、 帰らなくては船に乗れない。
そんなことより、この自然いっぱいの中を歩くのって結構いいでない?(誰に言ってるんだろう)

町の方に戻ってくる。 民宿によってみたが、まだ師匠は帰ってきていないようだ。
そのまま町中に向かい、軽く買い物をする。 それと、スーパーに寄って、これからの長い船旅の為に軽く準備をしておく (ツマミやお菓子を買い込んだだけだが)
それから、農協みたいなところに行って、またトマトを買い込んだ、 船で食べるためだ。

頃合いをみて、民宿のほうに戻って見ると、師匠が帰ってきていた。
帰ってきたばかりの様で、髪を乾かさぬまま、器材を洗っていた。

港からアナウンスが入る。ここシートピアは本当に港のすぐ側なので 港のアナウンスが聞こえてくる。
乗船券の引き換えが始まっているらしい。
師匠は、まだちょっと時間がかかりそうなので、僕が歩いて乗船券に交換してきた。

出港までは、まだもう少し時間があるので、師匠ともども軽くお買い物(買い出し?) 今回、いろいろな理由で来れなかったメンバーへのハガキもポストに投函する。

お土産屋などを一回りして、港に向かう。

乗船して、整理券をもらい番号の場所へ、買い物とかで時間を食ってしまったので 結構船の下の方だ。早く乗船するとそれだけ上の方になる。
下に行くに連れて、水の中になってしまうので外の景色は見れないし、エンジン音などが 響くので結構うるさい。しかも外の光が入ってこないので、飾りの障子は向うからライトで 照らされているため、時間の経過がわかりにくい。

そこに荷物を置くとさっそく甲板へ、しばらくして頭領が港に現れた、手を振っていたが 誰に向かって降っているのかよく分からない。そのうち、見送りの太鼓が港に響き渡る。
船の入港と出港は島にとって一大イベントだ。
入港の時は、島に本土から1週間分の食料等が届く、たくさんの観光のお客さんも一緒だ。
出港の時は、そのお客さんとのお別れの時である。その時は島を挙げて、見送ってくれる。

しかも、船の出港の時は、ここの恒例となっている見送りがある。
それぞれのサービスが船で、小笠原丸を追いかけて見送ってくれるのである。

今回、お世話になったシートピアの船も、一緒に追いかけてきてくれる。
いつもは、最後に皆、海に飛び込んで見送ってくれるのだが、この時期はさすがに水が冷たい。
今回ガイドのアシスタントをしてくれたマッチが船の先に乗っていたので、手でジェスチャー をして、飛び込め!飛び込め!と急かすが、手でダメダメと言っている。
さすがに水が冷たいので、ウエットなしでは飛び込むのはちょっとと思ったのだろう。

しかし、出港してしばらくして、まだ追いかけてくる船があるなか、シートピアの船が 煙と共に旧停止した。
おや?っと思った瞬間、マッチはTシャツを脱ぎ出したかと思うと海に飛び込んだのだ。
オーッ!!、歓声があちこちから上がる。ほとんどがシートピアのお客さんだろう。

見送り船 マッチ

後に、聞いた話だが、出港してまもなくして降り出した雨でぬれてしまったので どうでもよくなったのか、いきなり飛び込むと言ったらしい。

しばらくして、他のサービスの船も次々に船を停めて、海に飛び込んでいった。 その度に歓声が上がる。
なんど来ても、この時が感動する。(まだ2回目だが・・・。) 次も必ず来ようと思う瞬間である。

自分の寝床に戻ってさっそく昼食、島で買った島寿司をさっそくいただく。 やっぱり旨い。

5月5日

東京までの船旅はほとんど寝て過ごす。

でも、トマトはちゃんと食べた(一人2個)
風邪はすっかり治ってしまったようだが、ちょっと船酔い気味。
小笠原丸にのるとなぜか食事の回数が減るような気がする。 しかも僕は調子が悪いので更にその回数を減らす。

ついに竹芝に入港、下船して写真を撮ってもらった。 師匠はここから遠いのでそのまま解散した。

集合写真

来年も行くぞ、と気合いだけは。。。

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