(3)深夜特急(バス)・・・

12月28日(日)

旅行者への洗礼・・・

ネパールガンジ行きナイトバスは17時発なのでたっぷり暇があるので カトマンズのタメル地区をうろつく。
いや、これは暇があるとゆーより持て余してしまいそうだ。

市内にもそれなりの観光スポットとやらはあるのだろうが、 ちっとも興味が湧かない。とにかくこの街は埃っぽい。
乾季で乾燥しているためだけではなさそうだ。

煮炊きの薪、然り、不完全燃焼ぎみのガゾリンコンロ然り、 その上いまだに使われている有鉛ガソリンや触媒なしのマフラー・・・。

意味もなくぶらついているだけで目や喉が痛くなり鼻はムズムズ。 早朝の散歩もちっとも爽やかでない珍しい土地だ。
それでも夕方まで部屋にいるわけにもいかず腹もへったのでまた通りに出てみた。

怪しい日本語を弄する土産物屋の呼び込みのあんちゃんや耳元で囁くガンジャ売り おやじを掻き分け通りを歩く。
そんな中に彼はいた。今回、雇うことになったディーパックというトレッキング ガイドの所属するマザーランド・トレッキング観光社の路上キャッチをしているジーノだ。
彼に“トレッキング許可証はどう?”と誘われて取り敢えず事務所で話をしてみた。

 ネパールでトレッキング・エリアに入山するにはトレッキング許可証が必要となる。
許可証はパスポート、申請書、写真と30USDをもってイミグレーション オフィスに行けば誰でも入手できる。
だたし、すぐに取れるものではない。特にその日の夕刻バスでよその街へ 行こうとしているたかじろうにとってはこの 場で取得しておくのがよかろうとの判断で許可証取得代行を頼んだ。
そうすると向こうも商売なものだから早速ガイドを売り込みに来た。 ここでは許可証のみにしてガイドはポカラで手配するつもりでいたのだけれど、 ガイド氏を面接させてくれるというので会ってみた。

 結局、ポカラ以降ずっと行動をすることになる山岳ガイドのディーパックとは 12月30日(火)の朝、ポカラでおちあう手筈を整えてバスターミナルまで 送ってもらった。

 タイでもそうだったがバス(ツーリスト専用でないやつ)に乗るのはたいへんである。
まず、どのバスに乗れば良いのかわからない。バスターミナルの職員 だって英語の通じる人は希だし、英語のできる通りすがりのひとを見つけた ところで行き先を確かめてもらおうとしてもやたら広いターミナルの中、地元の 民でも良くわからんらしい。最も質が悪いのはわからないのに知ったかぶりする ヤツ。
いいかげんな乗り場を教えられるととんでもない目に遭遇する。尤もバスには ちゃんと行先表示があるのだけれど悲しいかなその文字が読めないのだから仕方 がない。
結局、文字を記号にみたててパターン認識を始める。ハングルなら簡単だ。
ネパール語やタイ語は中級の上といったところか、かなり難度高いゾ。
でも、今回はディーパックにバスの座席まで連れてってもらったので間違いはない(はずだ)。

さてさてこのバスは10分遅れ(ネパリタイムにしては優秀である)で出発した。
車内はほぼ満員。全員ネパール人、いやインド人もいたかもしれないが 判別不能であった。 しかしラッキーなことに隣のおやじのその倅は何と英語ができる。 聞けばネパール唯一の国立大学であるトリバンファン大の教授だそうな。
うーん、これは心強いと思ったのだけど、なんかへん。普通の2人掛けのシート にたかじろうと教授がいてその間に倅が座っている。
うーん、たいへん狭い。幼児ならまだしも、小柄とはいえ就学児童なのだからやっぱりむりなんじゃない?
車内を見回してみると同様な状況下の乗客がいたがそちらの子供のほうが 圧倒的に小さいぞ。しかしその乗客らも別につれあいという訳でもでもなさそうだ。
”きっと、ネパールの習慣に違いない”っと納得するしかないのだろう。
そういえばベトナム鉄道の一番安い車両の悲惨さっていったら比較にもなりゃしない、と 負け惜しみ半分に自らを慰めるしかなかった。

走り出して1時間も過ぎただろうか、とっぷり陽も暮れたころ突如として大音量のヒンドゥー音楽が車内に響き渡る。
これも車内サービスか? ここも我慢してネパールの習慣に従うしかないようだ。
まさかのために持参した耳栓もないよりマシといったところ。

しかし、”寒い、狭い、やかましい”の三重苦にめげず、かなり眠れた様子。
夜の11頃に夜食休憩が1時間ほどあった。隣りの教授親子とメシを食いに行った。
考えてみればこの親子がいなかったらトイレ休憩なのか、どれほど停車するのかちっともわからないとこだった。
食後の後はやはり体が暖まったからかすごく眠い。
まだまだ3日目の晩、そんなに疲れるようなことはまだ何もしていないはずなのだが。 もしやこの地にもツエツエバエの恐怖が・・・。しかし眠れるのは悪い兆候でも ないだろう。気がついたら早朝6時、ネパールガンジに到着したのだった。


注)ガンジャとは大麻タバコのことです。
アジアのどこにいても日本人とわかると良く声をかけられます。
興味のある方はお試しあれ。別にタバコが吸えなくても大丈夫・・だと思う。
だだし、質に関しては良くだまされるので2,3回は勉強の
つもりでがんばりましょう。(なにを?)

(4)ネパールガンジ
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