ガラパゴスへの旅(16日)

空白の一日

目を覚ます。何時ごろだっただろうか。
下に降りておくと(僕らは3階だった)、二人の日本人は既に起きていて、 朝食を待っているところだった。

この宿は、いわゆるB&Bだ(ベット&ブレックファースト)。
席に付くと、昨日の夜出迎えてくれたスペイン語のお兄さんが、 朝食のスクランブルエッグを作ってくれた。

昨日は本当に寝ただけだったので、早速シャワーを浴びて、トイレにも入る。
ここのトイレは、紙を流してはいけないので、脇にあるごみ箱に入れなくてはならない、 これは結構抵抗があった。

午前中はのんびりしたのかな?

昼近くになって、彼女たちに案内してもらって昼食を食べるお店に案内してもらう。
お店に入って席に付く、彼女達に聞きながらお薦めを注文する。
話を聞くと、僕らが払ってきたチップの合計よりも安く旅行をしている。 ちなみに、ここのお店の定食は1$で食べきれないほど出てくる。
昨晩とまった宿は4$だ。
繁華街まで案内してもらって、ここから僕らは買い物をするので別々に行動する。

お店を回りだして、とても驚いたことがある。
ガラパゴスのお土産がガラパゴスよりも安く売られているのである。

ポジティブに考えれば、飛行機がキャンセルになってよかったと思う。
キトの町のほうが、ガラパゴスに比べてえらく物価が安い。
ガラパゴスの方がぼっている(失礼、観光客価格)ともいえるのだが・・・。

同じ品物がそろう保証はないが、ガラパゴスのお土産もキトの町で売っている。
(というか、お土産屋街に行くとガラパゴスのお土産ばかり売っている) アンデスに近いからかそういった感じのお土産屋さんもある。(売っている人もそれっぽい人だ)
しかも比較的、そういったお店で売っているガラパゴス土産は他の土産屋よりも少し高目だ。 (ガラパゴスに比べたら安いと思うが)

しばらく町をうろついて、買い物をする。ちなみに値段を聞くときは「クアント クエスタ」 値切るときは「プエデ レバハーメル アルゴ」である。しかし、値切っても対外駄目だといわれてしまう。

しばらく繁華街のメインストリートを行ったり来たりしながら、買い物をする。
そろそろ帰ろうと思ったとき、僕たちががどっちから来たか分からなくなってしまった。

この辺のわき道を出てきたと思うのだが、ここは違う気がすると、大通りを行ったり来たり。
結局にもうちょっと先まで行けばすぐわかったのだが・・・。

宿の戻ってみると二人は既に戻っていて、もう夕食も食べてしまったらしい。
仕方がないので、大急ぎで夕食を取る事にする。

近くのレストランに入る。普通のレストランだった。
中は薄暗く、席が妙に密集している印象、もちろんビールと アメリカンぽいハンバーガのプレートや定食(?)見たいのを頼んだと思う。

会計の時にお釣がないと困った顔をする。
わざとか?とも思ったが、じゃ〜、そこにある5ドルをバックと言って 細かいお釣は諦める。たしか7ドルチョットのお釣だったと思う。
ちゃんとお釣をくれれば小銭をチップねと言って渡すのに、でもそういうもんなのか?

宿に戻るとすっかり、帰りの準備が出来ていた。
最後にみんなで記念写真を撮って、空港に向かうことにする。
宿のお兄さんがどこからか、タクシーを捕まえて連れて来てくれた。

タクシーに$2半で空港まで言ってくれてと交渉してみるが、 夜だからとか荷物が多いからとか言って3ドルからゆずらなかった。
時間も無く仕方がないので、3ドルで行ってもらうことになった。

空港に付いて手続きを済ませる。
税関を通って中に入る。今度は注意深く掲示板が出ないか確認していると、 小さな張り紙を見つけ、そこが、ゲート口のようだ。
これでは、昨日見逃してしまったのも、無理も無いだろう。

早速、金属探知機を抜け中に入る。
今日は、無事ヒューストンに向けて飛び立つことが出来た。

予定通りヒューストンに到着、僕らは手荷物だけなので、荷物の受け取り場所を難なく通過したが、 日本人の一人が荷物が出てこないらしい。

「ロストバゲッジ」と言うやつだ。係りの人を見つけてそのことを話すと、「ソーリー」と言って あの空港はよくあるということを話してくれた。しかし、その女性はよかったと言う。

キトの空港で「ロストバッゲジ」になった時は、謝りもしないで、しかもにらみつけてきたという。
それに比べれば、謝ってくれただけで心が落ち着いたという。

飛行機が出るまでまだ時間が少しあるので国際電話に挑戦してみる。
カードを買って、いろいろ番号を入れなくてはならないのだが、さっぱり分からない。
何度かやって、日本語のアナウンスに切り替わったと思ったのだが、「おかけになった電話番号は 現在使われていません」と言われてしまった。ショック、 1日遅れる事を知らせておこうと思ったのだが、結局諦めてしまった。

二人はここから、ニューヨークに向かうというので、ここでお別れだ。
ロストバッゲッジでもらった保証金でニューヨークでスニーカーでも買うわと言っていた。
それぐらいの気持ちでないと、旅行は出来ないのかなとちょっと思った。
その人は、行きもロストバッゲジにあっていて、ロストバッゲジ成金だと言っていた。

二人が行った後、まもなくして僕たちも搭乗する。
僕らはここから、また12時間かけて成田空港に向かう。

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