ベローズレンズアダプタを作成中である。
で、その中心となるベローズ(蛇腹)を作ってみた。
1.ケント紙 (A4)
ベースとなる素材である。丈夫でコシのある工作に向いた紙だ。
2.カッティングシート
壁紙売り場で見つけたもので、カッティングシートというよりは壁紙のようなものである。
梨地のビニール粘着シートで、いかにもベローズっぽい素材を選んだ。
3.黒のポスターカラー
内面反射を防ぐためにケント紙を塗る。
まずは蛇腹の設計である。
寸胴の蛇腹ならば、さほど難しいことはない。
単純にギザギザを作ってやるだけである。
設計図(PDF)
この設計図では、内径4cm、最大長さ約11cm、最小長さ約3cmのものになる。
これをケント紙に印刷し、裏側をポスターカラーで真っ黒に塗りつぶす。
これは、内面反射を抑えるためだ。
あまり水をつけて塗ると紙が波打ってしまうので注意。
次に、これを切り抜いて折り線に折り癖をつけておく。
まずインクの出なくなったボールペンなどで線をけがいて跡をつけてから折るときれいに折れる。
実線が山折り、点線が谷折りである。
ただし、センターにある横の点線は、後でカッティングシートを貼る時のガイド線なので折らないこと。
これを丸めて筒にする。
上の写真で上下にのりしろが写っているが、これがすべて内側に入るように互い違いに組み合わせる。
こうなったところで、輪ゴムで留めておく。
そして、内側にあるのりしろに、両端から串などで丁寧にボンドを塗って貼り付ける。
次に、カッティングシートを21x21cmにカットし、センターにあった点線に合わせて貼り始める。
この位置から貼ることで、ケント紙の接合部がカッティングシートで補強されることになる。
筒を転がしながら空気が入らないように丁寧に貼り付けていく。
このシートの接着力は弱いので、すこしでも皺がよったり空気が入った場合はゆっくりはがしてやり直す。
この設計の場合、円周が20cmなので最終的に1cm重なることになる。
貼り終わったら、丁寧にこすってよく接着する。
両端の余分な部分をカットしたのがこれだ。
さて、ここからが正念場である。
最初に十分な折り癖をつけてあれば、あとは端からよいしょよいしょと折っていくだけだ。
末端の処理はまだ工夫の余地がありそうだ。
さて、これで簡単なテストをしてみたところ、TAMRON90mmF2.8の場合、10cmのベローズで約2倍の倍率が得られた。
逆にいうと、これだけ伸ばしてもわずか(?)2倍にしかならないのである。
これではせっかくベローズを作った甲斐がないので、さらに長いものも作ってみようと思う。
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