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テンジクダイ科(Apogonidae)-オオスジイシモチ
和名:オオスジイシモチ 英明:Doederlein's cardinalfish 学名:Apogon doederleini Jordan and Snyder,1901 撮影:S.Goto 分布:千葉県以南。台湾、フィリピン。西太平洋 特徴:浅海の岩礁域、湾内の転石、防波堤などに生息する。ゆっくり泳いでいる。 全長11~15cm程。テンジクダイ属ではアオスジテンジクダイやマトイシモチなどと並び大型種。体形は長い卵形で、背中の色は赤、腹部は白く、体側に5本の暗赤色縦縞がある。また、尾柄部には尾に掛からない1つの丸い黒色斑がある。尾鰭は二叉形をしている。雌雄と幼魚では違いはない。幼魚の時は群れるが、成魚になると単独生活をし、繁殖期にペアを組む。 繁殖方法は卵生で、夏、雌は雄の口内に産卵し、その後雄は卵が孵化するまでの2週間程を口内保育する。ネンブツダイに似るが、体側の縦縞の数が異なる。どちらも餌盗りなので、釣り人には好まれない。 スジイシモチに似るが、縦帯が5本(コスジイシモチは縦帯が7本)であることで区別できる。ウスジマイシモチは4本であるが、2番目の縦帯が尾鰭の後縁に達することで区別できる。英名では4本の縦帯となっている。 夜行性で、夜間に活発に餌を求めて動き出す。肉食性。小魚のほか、甲殻類などを捕食する。 産卵期は4月下旬から8月。雌雄ともに複数回、複数の相手と繁殖する。雄が卵が孵化するまでの2週間を口内保育を行うが、水温が高いほど短くなる(7~10日ほど)。雄は卵を捕食する「卵食」をすることがある。雄の体調が悪くなると卵食をしやすいといわれている。南日本の磯釣りでは外道としておなじみである。底曳網では漁獲されることは少ない。市場には普通でないが、食用にすることもある。塩焼きなどにして食べられる。 一般にテンジクダイ類は群れて生活しているものが多いが、産卵期にはつがいになった2匹が群れを離れて遊泳する。離れた2匹は岩礁や造礁サンゴの周辺で縄張りを持ち、産卵までの7日から10日間一緒にいる。 ペアはお互いに体を摺り寄せる産卵誘発行動の後、雄が仰向けの状態になりお互いの腹部を密着させ、放卵と放精が同時に始まる。テンジクダイ類の雌が1回に産む卵の数は6千~2万と言われていて、卵径はかなり小さいが、粘着糸で繋がっていて直径15mmくらいの卵塊状になっているので、雄が間違えて飲み込むような事はない。雄は放精後すぐに向きを変え、卵塊を自分の口腔内に受け入れ口内保育に入る。口内保育の期間は8日~10日であるが、雄は単独で岩陰などで行い、その間は餌をとらない。ごく稀に、雌が卵をくわえる場合もある。 |
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