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ゴンベ科(Cirrhitidae)-オキゴンベ
和名:オキゴンベ 英明:Yellow hawkfish 学名:Cirrhitichthys aureus (Temminck and Schlegel,1843) 撮影:上:S.Goto(伊豆大島)/下:S.Goto(伊豆海洋公園) 分布:相模湾以南、南日本、中国、インド 特徴:沿岸のやや深い岩礁域・珊瑚礁域に生息する。熱帯性のものが多いゴンベの仲間であるが本種は太平洋側の温帯域にも生息する。 体長14cmに達する。体高はやや高い。背鰭棘には数本の糸状突起がある。体色は鮮やかな黄色もしくは橙色、体側には不明瞭な暗色斑がある。背鰭の軟条数は11、そのうち第1軟条は伸びる。背鰭や尾鰭には斑紋がない。鰾(うきぶくろ)は無く、遊泳性に欠けるが、全く泳がないわけではない。底に止まっている時は胸鰭で体を支えているため、胸鰭はやや発達している。 小型魚類だが肉食性で、甲殻類や小魚などを捕食する。 ゴンベの名は、背鰭の糸状突起を権兵衛(ぼんのくぼのところだけ剃り残した毛髪のことで、江戸時代後期から大正時代まで流行った)に見立てたことに由来する。また、他のゴンベ類より沖のやや深いところに生息していることからオキと付けられる。 英名のホークフィッシュとは、サンゴや岩の上に止まっている様子が、枝に止まっている鷹のように見えることから。 産卵期は夏で、日没時に産卵行動が見られる。雌性先熟(しせいせんじゅく)の性転換魚で、雄はハーレムを作り数尾の雌と暮らす。群れの中で一番大きな個体が雄へと性転換するが、オキゴンベは雌へも性転換する事が知られている。一般の雌性先熟の性転換魚の生殖腺は、はじめは卵巣のみであるが、性転換とともに卵巣は無くなり精巣組織に置き換わる。ところが、本種は雄になっても卵巣部分が消失せずに残り、逆に雌になっても精巣部分が残っている。群れの都合に合わせて両方向の性転換ができるのである。このような両方向の性転換ができる種は他にオキナワベニハゼやダルマハゼ、イチモンジハゼがある。 釣りの外道としてよく釣れるが、あまり食用にはしない。色彩が鮮やかなため観賞魚として流通することがある。 |
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