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アジ科(Carangidae)-イトヒキアジ

イトヒキアジ
イトヒキアジ

和名:イトヒキアジ
英明:African pompano
学名Alectis ciliaris (Bloch,1788)
撮影:S.Goto
分布:全世界の熱帯・亜熱帯海域に広く分布し、幼魚は温帯域にも出現する。日本近海では、日本海側は佐渡島、太平洋側は茨城県まで見られる。
特徴:イトヒキアジ属(Alectis)は3種のみが知られている。内湾など沿岸の水深60-100mの海底付近に生息する。幼魚は表層で生活し、成魚となると水深60m以深の底層に移動する。
全長1m-1.2m。最大で全長1.5m、体重22.9kgの記録がある。アジ科のなかでは体高が高く側扁した体型をしている。体長数cmほどの幼魚は菱形の体系で、第二背鰭と臀鰭の軟条が後方にたなびくほど糸状に伸長する。長いものでは体長の2倍近くにもなる。また糸状に伸びた軟条部の根元は黒ずみ斑点となる。和名はこの幼魚の形状に由来する。神奈川県三崎での呼称に由来する。
成長するにつれ糸状の鰭は体に比べて短くなって鎌状を呈し、体は前後に細長くなり、額が円みを帯びてくる。成魚はギンガメアジ属やヨロイアジ属に似た体型になる。軟条が長く発達するのとは対照的に、第一背鰭の6-7棘条は短い遊離棘となり、成魚では皮下に埋没する。また臀鰭の2遊離棘も皮下に埋没する。体表は光沢のある銀色で、幼魚の体側には「く」の字形の横縞が6本あるが、これも成長につれ不明瞭になる。側線は第二背鰭第12軟条下から尾鰭手前まで直走し、ここには小さな稜鱗が8-30枚並ぶ。楯鱗(ぜんご:尾に近い側面にあるトゲのような大きいウロコ)の数は12~17個である。
ウマヅラアジと似ているが、眼の前方がわずかに突出する。食性は肉食性で、小魚や甲殻類等の小動物を捕食する。
定置網や釣り等で漁獲される。幼魚はその容姿から観賞用として利用される。成魚は干物や魚肉練り製品等で食用にもされる。しかし、身に独特の臭みがあり、大型個体ではシガテラ中毒も報告される。


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