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ホラアナゴ科(Synaphobranchidae)-コンゴウアナゴ

コンゴウアナゴ(標本)
コンゴウアナゴ(標本)
コンゴウアナゴ(標本)
コンゴウアナゴ(標本)

和名:コンゴウアナゴ
英明:-
学名Simenchelys parasitica;simenchelys parasiticus Gill,1879
撮影:上/下:S.Goto(大洗水族館)
分布:日本近海を含む西部太平洋、南アフリカ沖および大西洋などに生息。
特徴:水深365-2,620mの海底で生息、主に500-1,800mに生息していると考えられている。
本種が所属するホラアナゴ科は3つの亜科に細分され、そのうちコンゴウアナゴ亜科は本種のみで構成されている。
最大で全長60cm程度にまで成長する。体型はウナギのように円筒状に細長く、体表は粘液質でぬるぬるしている。体色は灰色から褐色調。ホラアナゴ科の他の2亜科と異なり、吻(口先)が尖らず、頭部は丸みを帯びることが最大の特徴である。口は小さく、口元の後端は眼の位置よりも前にある。歯は臼歯状で、鱗は小さく皮膚に埋もれる。背鰭と臀鰭は尾鰭と連続し、臀鰭は体の後半部分から起始する。
本種は腐肉食性の魚類として知られ、死骸や弱った生物を主な餌としている。海底に沈降した大型生物の遺骸に群がり、ときに内部にまで潜り込む習性をもつ。漁獲されたオヒョウ(カレイ目)などの体内に見出されたことから、当初は寄生性の魚類と考えられ、parasitica の種小名が与えられた。しばしば S. parasiticus とも表記されるが、これは原記載論文での誤記に基づくシノニムで、現在有効とされる学名は S. parasitica である。
本種の食性には明らかでない部分も多く、無脊椎動物を捕食することもあるなど、腐肉のみに依存してはいない可能性も指摘されている。


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