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ヨロイザメ科(Dalatiidae)-ダルマザメ
和名:ダルマザメ 英明:Cookiecutter shark 学名:Isistius brasiliensis 撮影:S.Goto(大洗水族館) 分布:大西洋、インド洋南部、太平洋に広く分布 特徴:外洋域。熱帯、亜熱帯海域の水深85-3500mで採集記録がある。比較的珍しいサメ。 成熟サイズは雄で全長31~37cm、雌で38~44cm。雄は最大で39cm以上、雌は50cm以上になる。サメとしては小型種。体は円筒形で細長い葉巻状の体型をしている。いずれの鰭も小さく、背鰭は体の後方に位置し、第1背鰭は腹鰭起部の上方に位置する。腹鰭は両背鰭よりも大きい。尾鰭は、ほぼ上下対称の形状をしており、下葉はやや長い。臀鰭(しりびれ)は無い。唇は吸引に適した形になっており、下顎歯は大きく尖頭は三角形で、25~31本が並ぶ。体色は背側が茶褐色、腹側は白色を呈する。5対の鰓孔を横切り、喉部を一周する暗色横帯がある。各鰭の後縁は明色で縁取られる。発光器は鰭と喉部を除く腹面に分布しており、明緑色に光る。 学名のIsistius(イセト)はエジプトの光の女神に由来するもので、発光器官をもっていることから名付けられた。一般の深海魚は腹側一面に発光器官があって自分のシルエットを消す役割がありますが、ダルマザメの発光器官は腹側にはあるものの、全くシルエットを消すのではなく、真ん中に暗いパッチを浮き上がらせる構造。最近の論文では、この暗いパッチで捕食者をおびき寄せていると考えられています。暗いパッチが小さな餌に見えて、それを食べにくるものを逆に襲っているのではないかと考えられている。 夜になると獲物を求めて比較的浅い水深にまで上がってくる。魚類や頭足類、甲殻類などを捕食するが、マグロやクジラなど自分よりはるかに大きい動物に対して強い吸引力と下顎ののこぎり状の鋭い歯で獲物に噛付き、体を回転させて、肉塊を食いちぎる。かまれた所は半球形に窪んだ傷跡ができるが、死なすわけではない。このような特徴的な生態を持つ。ときには潜水艦に噛付くこともあるという。餌の少ない深海という環境に適応した一つの手段と言える。 本種の英名Cookie-cutter sharkはこのような特異な食性から名付けられたもので、以前は細長い形から葉巻ザメ(cigar shark)と呼ばれていた。 本種は、卵胎生ですがメスの体内からどれほどのサイズで産まれてくるのかは不明です。※ヨロイザメ目(Dalatiiformes)とする場合もある。 |
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