ハタ科(Serranidae)−サクラダイ
和名:サクラダイ 英明:Cherry bass 学名:Sacura margaritacea (Hilgendorf,1879) 撮影:上:S.Goto/下:S.Goto(伊豆海洋公園) 分布:琉球列島をのぞく南日本。台湾。 特徴:水深15m〜50mの岩礁域の低層に群れて生息する日本の固有種。 和名の由来は体側にある真珠色の白色斑紋が桜の花のように見えるところから来ている。また学名や英名にも「さくら」が入ってる。 雄から雌へと性転換をする雌性先熟型の雌雄同体魚である。雄と雌では紋様や体色が違うので雄はサクラダイと呼び、雌をオウゴンサクラダイと呼んで、昔は別種とされていた。雄に性転換する事が確認され、同種という事が分かった。 雌の体色は橙赤色で、背鰭の棘条部後部に大きな黒色斑がある。雄になると鮮紅色に変わり、体側に真珠色の白色模様が現われ、背鰭の第3棘が長く延び、背鰭の黒色斑は消える。 産卵期は夏から秋にかけてで、この時期になると浅場に移動する。ハナダイの仲間はペアで産卵する。雄の求愛のあと、雌が雄のそばまで泳ぎ上がり、その直後に雄が雌に巻きつく姿勢となり放卵・放精が行われる。分離浮性卵を産み、孵化後はしばらく浮遊生活をするが、稚魚になるとやや深い岩礁域に棲み付く。 潮通しの良い場所でホバリングをし、流れてくる動物性プランクトンを食べる。小形のため食用には向いていない。沖釣りでは外道として嫌われる。主に観賞用として流通する。 |
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