タカサゴ科(Caesionidae)−タカサゴ
和名:タカサゴ 英明:Double-lined fusilier 学名:Pterocaesio digramma (Bleeker,1865) 撮影:S.Goto(品川アクアスタジアム) 分布:南日本。インド洋・西太平洋の熱帯域に分布する 特徴:浅い海の珊瑚礁域や岩礁域で群れをなして生息する。 日本では、稚魚や若魚が暖流に乗って本州南部太平洋岸まで出現することがある。 成魚の全長は30cmほどで、体は前後に細長い紡錘形をしている。頭部が小さくスマートな体型をしている。背と体側には黄色の細い縦線が2本あるが、体側の縦線が側線より下にあることで同属のニセタカサゴと区別できる。尾鰭は大きく二叉し、上下の先端がそれぞれ黒い。鰓は鰓耙(さいは)がよく発達する。 生体の体色は青緑がかっているが、夜の休息時、興奮している時、死んで水揚げされた時などは体の側面などが赤みがかり、極端に体色が変化する。そのため生体を見たことがない人には赤っぽい魚として認識されている。 雑食性で、小動物やプランクトンなどを食べる。 産卵期は、飼育下で5-7月の夕方に行われた記録がある。群れで海中を上下しながら産卵・放精を行う。受精卵は0.85mm前後の分離浮性卵で、1日ほどで全長2.2mmほどの仔魚が孵化する。仔魚・稚魚期は潮流に乗って外洋にも出るが、成長するにつれ沿岸の浅海に定着すると考えられている。 「沖縄県の魚」にも指定されていて、グルクンと呼ばれている。重要な食用魚でもある。 |
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