ウツボ科(Muraenidae)−ドクウツボ
和名:ドクウツボ 英明:Giant moray 学名:Gymnothorax javanicus;gymnothorax melanospilos (Bleeker,1855) 撮影:上/下:S.Goto 分布:インド太平洋に広く生息している。北は琉球諸島、ハワイ諸島。南はニューカレドニア、トゥブアイ諸島。 特徴:温暖なサンゴ礁や岩礁の浅瀬に生息する。 最大で全長3m、体重30kg。かなり大型になる種である。 体は細長い円筒形。灰色や黄褐色の体色で、体表面に3列から4列の黒色のマダラ模様を持つ。鰓孔の周囲が大きな楕円形の黒色斑で覆われている。脊椎骨数は140〜143である。名前の“ドク”はシガテラ毒が由来するといわれている。本種の毒は、毒蛇のように噛み付くタイプの毒ではなく、人間が食用することで発生する食中毒である。ウツボ類は本種以外にもニセゴイシウツボなど、環境により毒化する種がいる。本種が必ず食中毒を引き起こすわけではなく、毒化する条件は環境によるものとされている。食物連鎖の頂点にいるため、生物濃縮で体内に高濃度の毒素を保有する個体が存在する。筋肉と内臓にシガテラ毒の存在が認められ、本種の毒性は筋肉よりも内臓の方が強いとされる。 厚生労働省のウェブサイトで本種の毒性は猛毒に指定されており、集団で食中毒を起こす危険性が指摘されている。 甲殻類や魚類などを食べる動物食性。 台湾の一部、その他のインド太平洋の島で食用にされることがあるというが、シガテラ中毒に注意を払う必要がある。 |
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