ラブカ科(Chlamydoselachidae)−ラブカ
和名:ラブカ 英明:Frilled shark 学名:Chlamydoselachus anguineus Garman,1884 撮影:S.Goto(大洗水族館) 分布:分布域は広く、ほぼ全世界の海域に生息。日本では相模湾や駿河湾で比較的多く見られる。 特徴:ラブカ科はC. anguineusおよびアフリカ産のC. africana (Ebert & Compagno, 2009)の2種で構成される。 水深1,500mまでの深海に生息し、普通は水深500〜1,000mあたりに生息。ごく稀に海表面近くに現れることもある。 成熟サイズは雄で全長97〜117cm、雌で全長135〜150cm。 体型は細長い円筒型。体色は黒褐色か灰色である。背鰭は1基のみで、体後方に存在する。 尾鰭は上葉が長く伸び、下葉は発達しない。鰓裂は6対あり、鰓隔膜は大きくヒダ状になる。口は体の正面に開く。 内側に向いた歯は、三尖頭をもち先は鋭くとがる。外見からウナギザメと呼ばれることもある。 原始的なサメの特徴をよく残している事から生きている化石と呼ばれる。最近の研究では、頭の骨格構造にツノザメ類に近い部分もあるとされている。 普段動きは緩慢で、ウナギのように体をくねらせて遊泳する。遊泳速度は速くない。 歯はあまり大きくないが鋭い。他のサメに比べて、歯自体の硬度はそれほど強くはないが、顎の筋肉は発達している。 自分よりも小柄なサメや硬骨魚類、頭足類などを補食する。 胎生。ただし胎盤は形成せず、卵は子宮内で孵化する。一度に6〜12尾の幼魚を産む。産まれてくる子どもの大きさは、全長40〜60cmである。約2年という非常に長い妊娠期間を経て生まれてくる。 数が少なく、比較的深い所に生息することから、観察が難しく詳しい生態はほとんど分かっていない。 ※ラブカ目(Chlamydoselachiformes)とする場合もある。 |
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